2010年7月3日土曜日

安保闘争困った福田さん(追放された情報もあるのですが・・・)

日米安全保障条約のお話では有りません。弱者(患者)がお金に見えるお話です。
最初に申し上げておきますが、私は決してホリスティク医療反対の立場の者ではありません。寧ろ、非常に大切と、心から願う一人です。だからこそ、弱者に巣食って餌食にする悪しき人を糾弾一掃して、安心した掛け値の無いロジックのある医療を受ける権利を主張するのです。本来その業界団体や学会、最終的には監督官庁のお仕事なのですが・・・業界の仕組みそのものが利害絡みで不備の塊みたいなものですから、真実が伝わって来る筈が有りません。表題の件ですが、もし事実なら『よくやった』と言うのが私の印象です。

雑誌やチラシNETでは代替医療の広告で満ち溢れています。それも世界に先駆け先進医療を誇るこの日本でです。この傾向は日本だけでは無いようで、概ね先進国では似たり寄ったりであるらしい。それにしても、何故見るからに怪しげな健康食品や民間療法がここまで流行るのであろうか?現代の唯物医学に何かしらの不信感があるに違いありません。試しに最近話題のホメオパシー(癌も消えるらしい)の取扱店を覗くと、アロマテラピー、ハーブ、サプリメント、フラワーレメディとかが豊富に並べられ、これらの商品の品定めをしていたのは全員女性であったのには驚いた。が、店の雰囲気はデパートの化粧品売り場と同じで、居酒屋の様に〈店長お勧めの一品〉なる貼紙も有りません。 どうも男性には近寄りがたいし、ベンダーも男性客はハナカラ相手にしていないようだ。これらはまだカワイイ方で、問題はもっと深刻な癌に纏わるイカガワシイ許し難いお話です。

〈免疫力で癌を治そう〉〈免疫力で癌が消えた〉〈癌は食事で消える〉〈始めてみよう免疫療法〉などと医学書もどき(著者も医師)で、何れも、ほんまかいな~?と思うので有ります。この免疫については今まで何度も機会ある度に書いてきましたが、もう一度簡単に言います。

少々強引に言いますと、登場人物は4人で、そのキャスティングは、善人の名札をぶら提げたAさん。悪人の名札をぶら提げたBさん。死刑執行人のCさん。裁判官のDさん。 
1)正常な免疫の機能では 悪人Bさんを裁判官Dさんが執行人Cさんに死刑を命令します。
2)もし、悪人Bさんが善人の名札をぶら提げた場合や、裁判官Dさんが悪人の名札を目の患いで読めなかったり、執行人が不在だったりの場合は、病気(癌も含めて)になります。
3)逆に、善人Aさんが悪人の名札をぶら提げた場合、裁判官か執行人が狂った場合などは、自己免疫疾患の様に自分の身体を溶かし始めます。アレルギーなどですね。
基本的には以上です。

ここで、問題にしたいのは、揃って書物に書かれた、一般論で言う『免疫力』と言う言葉です。
これは、あくまでも私の私見ですが、まともであればあるほど、この『免疫力』を説明出来る医師も免疫学者もいません。何故なら、残念ながら未だにその機序は完全に解明出来ていないのです。胸腺の機能が解明されたのもつい最近で、Tサップレッサー細胞の存在も故多田富雄さんの論文を待たねばなりませんでした。ウイルスや特異的な例は除外可能(?)とできるかも知れませんが・・・ここにある文献があります。敢えて著作者不明なWIKI、癌ウイルスから選びました。下記は、その一節です。赤字に注目して下さい。

宿主の生体内において癌細胞が存在すれば、その癌細胞は細胞表面に自然と癌抗原ペプチドを発現しており、そのペプチドに対する特異的なCTLも自然に誘導されている。しかし、そのCTLの数と力(免疫力)が十分でないために癌は増殖し、結果的に宿主に致命傷を与える。癌自体にもCTLの攻撃をかわす様々な機構(免疫逃避機構)がある。そこで、癌抗原ペプチドを人為的に投与し、特異的なCTLを強力に誘導することで癌を治療するのが、癌ワクチン療法である。つまり、癌抗原ペプチドを癌ワクチンとして宿主に投与することで、癌抗原ペプチドに特異的なCTLを大量に誘導し、そのCTLが癌を治療または予防するわけである。殺し屋も相手を選ばずやたらめったらに殺しまくるわけではない。殺し屋はターゲットの情報を十分に与えられなければ仕事をしない。この情報となるのが癌ワクチンといえるかもしれない。

恐らく、これを記載した人物も『免疫力』が一体何を指す言葉であるか、意味不明の訳の解らないまま書き込んだか、若しくは、インチキであろう。この様に真実の中に重大な嘘が紛れ込み、弱者を迷路へと誘(いざな)うのである。

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